『ケルト巡り』

  • 2019.02.27 Wednesday
  • 17:10
河合 隼雄
NHK出版
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(2004-01-30)

*

前回の夢の話は、この本を読んで書きたくなったのでした。

 

ユング派心理療法家の河合隼雄先生が、ケルト文化を巡って旅をした紀行です。

 

現地での対談、語り部の話、

 

近年復興した「ドルイド」と呼ばれる人達の思想や儀式について

 

ケルトの神話、日本の神話との共通点

 

今を生きる日本人への提言など。

 

無意識の世界、自然と一体である人間のこと

 

しかし、自然と切れようとする私達のこと

 

そんなことがゆるゆるゆる・・・と語られています。

 

 

(注)正直、ケルト地方ってどこのこと?な感じですが

なんとなくイメージする、アイルランド、スコットランドあたりとさせていただきます。

 

 

「アイリッシュ音楽を聴きに行きました」でも書いたことですが

 

ケルト文化というのは、キリスト教がすごい勢力で拡大していって世界史が変わる中で

 

辺境の地であったから、キリスト教以前の土地の文化が残りやすかったんですって。

 

日本もそうですね。西ヨーロッパから見れば遠いはての地で、島国。

 

だから、河合隼雄先生は、ケルト地方に日本人に似た精神性を感じて取材されたそうです。

 

神話には、似たものもあり、違うタイプのものもあり。

 

色んなお話がありましたけど、

 

「魔女」とレイライン、という章で

 

職名「魔女(witch)」という人を訪問したお話が面白かったです。

 

職業・魔女ってイケてませんか?

 

魔女さんの言葉

 

(あなたにとって「魔術」とは何ですか。という質問に対して)

 

「相談者は問題や悪循環を抱えてここにやってきます。その問題は無意識のなかにあります。意識を通じて無意識に働きかけることは困難ですが、記号や儀式では直接無意識に働きかけることができます。それが「魔術」だと考えています。」

 

 

ですですねぇ。

 

タロットカードはその集合のようなもの。

 

言葉も記号だから、言葉をそのように使える方もいらっしゃるでしょうし

 

絵や、夢や、何かのイメージや、形式の中で、無意識に作用することもあります。

 

メッセージは常に色々あって

 

そして、それに対してどのような行動を取るか選択するのは、自分自身です。

 

あなたの、わたしの魂は、この世でどういうふうに生きるのでしょうね。

 

 

最後に

 

モヤモヤして、決めきれずに悩んでいる方へ

 

白黒はっきりつけない価値について。

 

人間は矛盾を抱えているべきだと思います。矛盾がなければ生きているとは言えないと言ってもいいでしょう。矛盾との闘い、矛盾を抱え続ける努力が、人間には必要です。自然と科学技術、どちらも重要でしょう。

 

 

 

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『人生は廻る輪のように』

  • 2016.11.16 Wednesday
  • 23:51

*

『ライフ・レッスン』より前の、これが最後の著書と思われながら書かれた

 

エリザベス・キューブラー・ロス博士の自伝です。

 

自伝ってあんまり読む気がしないのだよね、とスルーしていたんですが、

 

やはりこれは読むべきだな・・・

 

有名な『死ぬ瞬間』までのプロセスがよくわかって納得〜!でした。

 

 

キューブラー・ロス博士は、「死後の世界」「輪廻転生」について、

 

何か文献を調べたことのある方なら知らない人はいないくらい

 

「人間は死んだらどうなるのか?」

「魂とは何か?」

 

の研究の第一人者として有名な方です。

 

それを宗教家としてではなく、医師として、科学的な論文を書かれた方です。

 

 

日本でも少しさかのぼれば昔は、癌を告知するかどうかが議論されていました。

 

そして、患者本人には最後まで癌であることを告げないというのが一般的でした

 

(cf.『病院で死ぬということ』山崎章郎)。

 

でも今では患者さんに病気を告知することが一般的ですし、

 

延命治療を行わないことを選ぶこともできるようになりました。

 

今では自然なこれらのことも、もとをたどればキューブラー・ロス博士が

 

「死とは何か?」

 

に目を向け、

 

そして研究を始められたからだと思います。

 

 

死後の世界について、

 

魂が何度も転生を繰り返していることについて、

 

魂の帰る場所について、

 

実際に自分の目で見て信じたわけではないけれども

 

「もしかしたら、そういう世界があるのかも・・・」

 

くらいには考えている人も、少なからずいるのではないでしょうか?

 

たとえそんなスピリチュアルな話に興味のない人でも

 

「自分の最期が近づいてきたとき、どこでどのように過ごしたいか」

 

というのは、切実な問題ではないでしょうか?

 

集中治療室で家族との面会も遮断されて、ギリギリまで延命して死んでいきたいか

 

家族や好きなものに囲まれて「私はよく生きた」と思いながら死んでいきたいか。

 

 

どんな死に方をするか、

 

は、多分ほとんど全員の人間にとって大事な問題です。

 

 

このペースで書いていたらキリがないのでまとめますけど

 

キューブラー・ロス博士が、生まれつきのように備えていた弱者へのいたわりの心、

 

常識や既存の権力に屈しない、自分の心が決めたように行動するという強い心、

 

最期のときまでナースと喧嘩するような闘争的なところ、

 

命がけの奉仕、

 

とにかく、エピソードが想像を絶していて驚きました。

 

3つ子で、体重900gの未熟児として生まれたというのもなかなかの業(カルマ)ですよね。

 

なるほど、世界的なパイオニアとして全く新しいことをやるというのはこれくらいのカルマが必要なんだなぁ・・・とため息が出ます。

 

 

前半部分は一般的な自伝で、子供の頃から医師になるまでのことが書かれていて

 

後半から、霊との交流など、神秘体験のことが多く書かれています。

 

この話は知らなかったので意外でした。

 

神秘体験って、それこそ、肉類を食べず、ヨガをして、霊的な修行を積んでいる人に起こること

 

と思いがちですが

 

キューブラー・ロス博士はコーヒー、煙草、スイスチョコレートが大好き。喧嘩もする。

 

スピリチュアルな話は、スタイルではなく、本当に「スピリット」の話なのだなぁ

 

と、面白く思いました。

 

 

博士の人生は、女性差別、離婚、詐欺被害、殺人未遂、放火被害など、

 

「なぜ?」

 

と思うくらい酷いこと(ツッコミたくなること)が多くありましたが

 

それはまた別の機会に書けたら書くとして

 

とても面白く、力強く、

 

また、「死ぬこと」について、学びの多い一冊でした。

 

終末期にあって悩んでいる方、頑張っている女性、奉仕のお仕事をされている方などに特にお薦めします。

 

 

 

 

 

 

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『偶然の装丁家』

  • 2015.07.20 Monday
  • 02:00
 作り手の体温が伝わってくるような本です。

と思ったら、それもそのはず、

著者は「画家・装丁家」であり、本をつくるプロの人でした。

小学校の頃から学校とそりが合わず、当時まだ珍しかった不登校児となり(著者は1980年生まれ)、

中学校も途中で行けなくなって

インドと日本(横浜)を行ったり来たりする生活―

そうしていくなかで、どのようにして、絵のプロになり

「装丁家」を名乗るようになったのか。

そのプロセスと、現在の状況や気持ちなどが語られています。

著者の半生、一般的な道のりとは違うけど、

ただただ自然の流れにさからわなかった結果のようでした。

朴訥とした語り口ながら

人に関すること、本づくりに関することは熱心に語り、

出版不況の今の時代に、紙の本ならではの魅力や、本づくりの面白さを教えてくれるという

本好きには、心が温かくなり、未来に希望を持てる内容です。

言われてみると、私も、大事にしている本はどれも、

表紙の絵や題字や、紙質まで思い出せます。


2011年2月にはじめてのお子さんが生まれたときのこと、

それからほどなくして起こった震災のこと、

あてもなく京都に移動したこと―

このあたりの文章には、当時のことを思い出し

すぐにあのときの厭な気分がよみがえってしまいました。

お子さんが生まれて、世界が輝いて見えたあとの津波の映像のショック、

横浜を離れて、避難したことを批判されたこと。


あのとき、多くの人がナーバスでヒステリックになっていたと思いますが、

こんな状況の親子の行動を非難してしまう、という空気に

当時
私はすごい嫌悪感を感じました。

今でも思い出すと、同じことを感じます。


この話は、本題からそれるのでここまでにして


ご夫婦は当時、これからどうやって生きていくのか毎日話し合い、

結果、首都圏ではなく、知り合いの多い札幌や、インドでもなく

とりあえず、京都で暮らすことにしたそうです。

京都での本づくりのお話は、本当にたのしい。

ガケ書房とかミシマ社とか、お好きな方、

あ、それから南インド東海岸のチェンナイという都市にある「タラ・ブックス」という本屋さんのこと、

こういうものに憧れ、

それらがもたらす幸せを信じている方に、おすすめの本です。







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『苦海浄土』

  • 2014.07.14 Monday
  • 00:43
評価:
石牟礼 道子
講談社
¥ 720
(2004-07-15)
コメント:読むべき現代の古典

 さて私は、この本について

どこからどこまで書くか考えています。

語り出したら、

人間のピラミッドや、近代化のもたらしたものと切り離されたもののこと、福島(フクシマ)のこと、

ずーっと続いて止まらなくなりそうなので

なるべく、感想に焦点をあてて書こうと思います。

石牟礼道子さんといえば、水俣病の現実を伝えた人です。

この本は、『現代を読む―100冊のノンフィクション』(現代の古典とも言うべき100冊のノンフィクションを精選して紹介)に載っていて、

その中でも、この『苦海浄土』からの

「銭は一銭もいらん。そのかわり、会社のえらか衆の、上から順々に、水銀母液ば飲んでもらおう。上から順々に、四十二人死んでもらう。奥さんがたにも飲んでもらう。胎児性の生まれるように。そのあと順々に六十九人、水俣病になってもらう。あと百人ぐらい潜在患者になってもらう。それでよか」
 

という言葉が、こわくてこわくて忘れられず、

以降、ずっと頭の中に「読まねばならぬ本」としてあって

15年以上もたった2年前の8月にやっと購入。

これは震災後の政府の対応や社会を見てのことでした

(2012年8月21日「今日もどこかで戦争が」


でも読まずに、1年前の8月に読み始めて頓挫し

(2013年8月14日「毒・1」15日「毒・2」)、

今になってようやく読めました。


なんでこんなに読むのがつらいかといったら

この、リアリティある台詞、

被害者の方(患者さんやご家族、生活を追われた漁師さんなど)の言葉や表情が私を責めるからです。

この台詞を、患者さんが実際に言ったわけじゃなく(患者さんには言語障害があり、甘ったれたような言葉になるので)

石牟礼さんの、おそらく創作なのですが

魂が乗り移っているかのような言葉なのです。

ものすごくこわい。

まなざしの描写もこわい。

ちなみに、上の引用部分ですが、潜在患者は百人どころではないと思います。

不知火海沿岸の猫は百パーセント死に絶えました。舞い狂って、海に落ちて、死にました。


それなのに、海の、漁師さんの描写が虚しくうつくしい。

こうして、あえてうつくしく描くことで

終わってゆく時代、忘れられてゆく村人たちの絶望が際立つのです。

残酷な事実を細かく記す描き方もあると思いますが、

石牟礼道子さんは、魂の声を聞き、このような描き方をしました。

そして、自分の魂の衝動からこれを書いたのだということがわかります。

ほとんどの人が目をそらす問題を

自分の目で見届けようとした希有な人です。

私はその人がこわい。

私はこの問題を知らず、今福島で働く人や住んでいる人のことも知らず、やり過ごそうとしているのですから。

石牟礼道子さんは、被害者の方の「安らかになど往生しきれぬまなざし」の前に立ち、

「この日はことにわたくしは自分が人間であることの嫌悪感に、耐えがたかった。釜鶴松(注:亡くなった方の名前)のかなしげな山羊のような、魚のような瞳と流木じみた姿態と、決して往生できない魂塊(こんぱく)は、この日から全部わたくしの中に移り住んだ。」

のだそうです。

こんなことは、万人が持つことはできない、この人こその業(カルマ)でしょうが、

せめて私は、本を読んで想像して、勉強して、この犠牲を知らないで結果を享受している人に伝え、

汚れた海や大気をきれいにしたい…と思います。


て、こんなん言うのも嫌ですが。言うくらいは。










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